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THE EUROPEAN JOURNAL

武豊「凄く良い馬でした」ジャパン、ブルームがJCに出走

2021.11.30 THE EUROPEAN JOURNAL

在仏記者・沢田康文氏による海外馬情報のコラムです。

©Yushi Machida

 先週のジャパンCにはジャパンとブルームが出走。今年は海外からGⅠ馬3頭が参戦し、その内の2頭がキーファーズとクールモアの共同所有馬となりました。鞍上は武豊騎手がジャパンを選択。ムーア騎手がブルームの布陣となり、勝負服は両馬ともキーファーズの服色での出走となりました。松島オーナーが共同馬主に加わって以降、「ジャパンに騎乗することをずっと楽しみにしていました」という武豊騎手。コロナ禍や昨年の凱旋門賞では前日に出走取消もあり、ラストランで念願の初コンビになりました。

 レースは大外枠から内に潜り込み見せ場を作りましたが、「坂上では脚がなくなってしまいました。でもジャパンに乗れて嬉しかったですし、やはり凄く良い馬でした」と武豊騎手。レース前から上位種牡馬の高齢化が進んでいるドイツの生産界からラブコールがあり、クールモアと松島オーナーが合意。今後はエッツァン牧場で種牡馬となる予定になっています。父ガリレオ、母父デインヒルはフランケルやテオフィロなどと同じ有名なニックスで、近親にも活躍馬が多くいる超良血馬です。ジャパンCにやって来るような大物産駒の誕生を楽しみに待ちたいと思います。

©Yushi Machida

 ブルームは出遅れて後方からのレースとなり、残念ながら今回は本来の姿を見せられませんでした。レース後、第4中手骨の骨折が判明。全治3カ月の診断で、香港ヴァーズへの転戦は取り止め、ジャパンと共に29日夜にアイルランドへ向けて出国しています。「骨折の症状は軽度。怪我を治して来年も現役続行の予定です。2022年もブルームの走りを楽しみにしています」とエイダン・オブライエン調教師。世界の大レースで、再び武豊騎手とのコンビが実現する機会もあるはずです。早期に怪我が癒えターフに戻る日が待たれます。

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