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THE EUROPEAN JOURNAL

世界を目指す超良血馬ヒャッカリョウラン

2021.07.10 THE EUROPEAN JOURNAL

在仏記者・沢田康文氏による海外馬情報のコラムです。

クールモア生産馬のヒャッカリョウランは父Galileo、母Simply A Star、母父Giant’s Causewayという血統の超良血馬です。5代血統表にはアーバンシーの2×3、ノーザンダンサーの3×5×5という強いインブリードがあり、ジョン・マグナー氏の野心的な配合で誕生しました。

アーバンシーは現代欧州競馬における最高の名牝で、現役時代は93年の凱旋門賞を制覇。繁殖牝馬としては、ガリレオ、シーザスターズという歴史的名馬2頭を出産しています。その血脈は繫栄し続け2018年の凱旋門賞ではアーバンシーの血を引く馬が1~8着までを独占し、大きな話題となりました。

キーファーズが日本から世界を目指す馬として、クールモアと昨年交渉を重ねて購入されたのがヒャッカリョウランです。ガリレオの直子はJRAではまだ重賞を勝っていませんが、この馬が嚆矢(こうし)となりクラシック戦線で大活躍し、海外の大レースに挑んでほしいというのがキーファーズとクールモアの願いです。

クールモアスタッド~ドナカ・オブライエン厩舎で育成が行われ、日本には1月8日に輸送されました。現在は三嶋牧場でデビュー戦に向けてトレーニングが行われています。

三嶋牧場の担当者によると、「現在の馬体重450後半~460程度で、馬体がしっかりしてきて大きくなってきました。現在はトラックで軽い調教をしていますが、近々坂路に入れて15-15をやる予定です。軽くて良いフットワークをしていて乗り手もいい背中をしていると言っています。秋頃までこちらでしっかり乗ってトレセンに送り出したいと思っています。」とのことです。

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