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THE EUROPEAN JOURNAL

第100回凱旋門賞

2021.10.06 THE EUROPEAN JOURNAL

在仏記者・沢田康文氏による海外馬情報のコラムです。

©Yushi Machida

第100回凱旋門賞にブルームが鞍上武豊騎手とのコンビで挑みました。優勝争いには加われず、11着に敗れましたが、キーファーズと武豊騎手とのコンビでは初めての参戦となり、凱旋門賞制覇の夢に向けてまた一歩近づくレースとなりました。世界最高峰の舞台で、自身9度目の騎乗となった武豊騎手は「パドックではエイダンに足を上げてもらって、嬉しかったですし、誇らしい気持ちになりました。また来年もこの舞台に戻ってきて、そしていつか必ず勝ちたいです」と話していました。

©Yushi Machida

エイダンの要望でゲートは後入れ。レース前の指示はスタート次第で、位置取りは武豊騎手に一任されました。クールモアはスノーフォールと2頭出しでしたが、チーム作戦のようなものはなく、「感覚を大事に騎乗してください」とエイダン。前夜には23ミリの雨が降って過酷な重馬場となり、松島オーナーは「とにかく怪我だけはせんように」と武豊騎手に声をかけていました。スタートは馬が出なかったということで遅くなりましたが、すぐに押して先行する形。蹄鉄のなるべく掘れていない1、5頭目分を走らせたり、スローペースの中で、世界の名手との様々な駆け引きが繰り広げられていました。
「レースはベストを尽くせました。直線に向くと脚がなくなってしまいましたが、レース後、エイダンにも『グッドレース』と言ってもらえましたから、騎乗には納得しています」と武豊騎手。

©Yasufumi Sawada

エイダンとは1969年生まれの同い年で、共にIFHAの国際功労賞を受賞。30年以上、世界競馬を牽引してきた二人です。一昨年のブルームの故障や、昨年のジャパンの取り消し、コロナ禍も重なってタッグが実現するまで時間を要しましたが、今後たくさんのレースで騎乗して、いつか同時に表彰台に上ってもらいたいです。

©Yasufumi Sawada

松島オーナーは2年振りの凱旋門賞観戦となり、エイダンの他にも親交のあるL・デットーリ騎手やO・ペリエ騎手とも交流。滞在中はクールモアとの食事会もあって、今後のパートナーシップを確認しました。凱旋門賞の壁の高さ、勝つことの難しさを改めて認識されたうえで「夢を叶えるために、キーファーズは今後も海外競馬にさらに力を入れていきたい」と決意を新たにされていました。

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