KIEFERS SALON

在仏記者・沢田康文氏による海外馬情報のコラムです。

　1日、パリロンシャン競馬場で行われた芝2800ｍのジュベール賞にリリーハートが出走。クリストフ・スミヨン騎手を背に逃げる競馬を見せると、最後はしぶとく二の脚を発揮。写真判定の大接戦を制して、通算2勝目となる見事なリステッド勝利を飾りました。スミヨン騎手は、「レース前、エイダンからはスタートに注意して、良いスタートを決めて前の方で競馬をしてほしいと言われました。最後は後続も追い上げてきましたが、馬が本当に頑張ってくれました。まだキャリアが浅い馬で、これからもっと良くなる余地があると感じました」と話してくれました。

　小柄な馬ですが体高が伸び、馬体も成長して、ステイヤーとしての素質が開花しつつあり、今後への期待が膨らみます。厩舎では『リリー』という愛称で呼ばれて可愛がられているそうです。エイダン・オブライエン調教師は、「彼女は素晴らしい走りを見せてくれました。私たちが期待していた通り、輸送もうまくこなしてくれましたし、レース後の回復も順調です。次は重賞レースに参戦することを検討します。彼女は非常に調子が良いです」とコメントしています。